新・旧企業所得税法では企業所得税の課税対象の税額控除の基準と控除方法に大きな違いがある。「公益寄付金」を例にすると、従来は条件を満たせば企業の寄付金の全額を企業所得税課税対象から控除できたが、新税法は同年度利益総額の一二%を超えた分の課税対象の控除は出来なくなる。よって、外資系企業が公益寄付金に関して、特別な税制優遇を享有できなくなる。
または、新・旧企業所得税法における税額控除の基準の違いについて、よく使われる以下の五項目について説明する 。
接待費
従来の接待費は、年度売上高の千五百万元又は五百万元を基準とし、累進計算法にて限度控除額を算出する。限度枠内であれば接待費として税引前控除できた。しかし、新税法は「六〇%と〇・五%の低額適用法」を控除原則とし、実際に発生した接待費の六〇%しか控除できなくなる。更に当年度の売上げの〇・五%が控除限度額となった。よって、少なくとも外資系企業で発生した接待費の四〇%は税額控除できなくなる。
技術開発費
新・旧税法ともに技術開発費に対し、課税対象控除の優遇規定があるが、新税法の基準ではさらに緩和された。従来、該当年度の技術研究開発費の実績が前年度より一〇%以上増加すれば、開発費の実費の五〇%だけ、該当年度の所得税課税対象から控除された。新税法では、この規制を削除し、技術開発費の増加率が一〇%未満であっても税額控除されるようになった。
固定資産の減価償却
固定資産の減価償却に関する変更点は多いが、減価償却の耐用年数と固定資産の残存価格の改正が主である。最短の減価償却の耐用年数は、航空機、列車、船舶以外の運輸工具は四年、電子設備は三年に変更されたが、従来はこれらの最短耐用年数は全て五年であった。この規定の変更により、外資系企業は、固定資産の購入早期から税負担の減軽メリットがある。また、固定資産の残存価格では、旧税法は固定資産の残存価格を所得原価の一〇%以上とされていたが、新税法では、企業自ら固定資産の性質、使用状況により、適切且つ合理的な固定資産の残存価格を決めることができるようになった。ただし、一旦決めれば変更は出来ない。
広告費と宣伝費
従来は外資企業の広告費と宣伝費の課税対象の税額控除に対し、明確な規定がなく、経営活動に関する合法的な証拠さえあれば税額控除できていた。ところが、新税法では、広告費と宣伝費の税額控除額が該当年度売上高の一五%を超えない部分について税額控除できるが、超える部分は以後の年度に繰り越して控除することになっている。
教育経費
新税法では、企業が従業員向けの教育と訓練への投資を奨励する為、給与総額の二・五%まで教育経費から税額控除できることになった。旧税法と比べ一%上昇したことになる。但し、新税法は「発生主義」の原則を強調し、当年度の教育経費が控除限度額を超える部分は以後の年度に繰り越し控除もでき、旧税法とは大きく異なる。
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