為替差損益の調整は一般的には、期末で行われる。しかし、最近のレート変動が頻繁で速いため、外貨の取扱量が多い企業が月ごとに為替差損益の調整を行うのは普通である。このような対応によって、各時期の為替差損益が企業に与えた影響を分析し、把握することができる。
一般的には、月初日の為替レーを当月企業の記帳レートにし、期末に改めて帳簿上の外貨を最新レート(中国人民銀行の中間レート)で人民元に換算し、帳簿の数字を調整する。調整後の差額部分は為替差損益と言う。もう一つの状況は、外貨と人民元の両替を行う際に、銀行の買取と売出の価格差によって生じた部分も為替差損益と言う。
企業が外貨の通貨性資産(例えば、外貨の銀行預金、売掛金等)を持っている間に、レートが上がった場合為替利収益になるが、逆に下がった場合為替損失になる。つまり、外貨金額の変化がない場合、為替レートが上がれば、通貨性資産はもっと多めの記帳貨幣に両替される。これに対し、通貨性負債(例えば、買掛金、短期借入金等)の場合は逆である。外貨性の負債を持っている間に、レートが上がった場合には為替利損失になるが、下がった場合には為替収益になる。
企業会計制度の規定によって、期末に各外貨口座(外貨の現金、銀行預金、外貨で計算する債務・債権等)の残高を改めて期末時点の為替レートで記帳貨幣(人民元)へ換算しなければならない。元帳簿上との差額を為替差損益として処理する。処理する際、以下の原則を従うべきである:
一、開業準備期間に発生した為替差損益を長期前払費用に計上する;
二、固定資産の購入若しくは建築に関する外貨専用借入金によって生じた為替差損益を借入金費用に計上する;
三、上記の状況を除いた場合に生じた為替差損益を当期財務費用に計上する。
また、銀行で外貨の買取により生じた買入と売出の価格差の為替差損益を当期財務費用に計上することができる。
実務上、為替差損益に関する会計処理は以下の通りである:
一、外貨の為替決済を行う場合(外貨を人民元へ両替する)
借方:銀行預金(人民元、実際に受取った金額)
借方:財務費用(為替損失)
貸方:銀行預金(外貨、記帳レートで人民元の金額を換算する)
貸方:財務費用(為替利益)
二、外貨購入を行う場合(人民元を外貨へ両替する)
借方:銀行預金(外貨、記帳レートで人民元の金額を換算する)
借方:財務費用(為替利益)
貸方:銀行預金(人民元、実際に受取った金額)
貸方:財務費用(為替損失)
三、毎月月末に調整を行う際に、月初の為替レートが前期より低い場合
(なお、月初為替レートが前期より高い場合、逆な会計科目に計上すればよい)
借方:財務費用―為替損失
貸方:銀行預金
貸方:売掛金
貸方:前払金
借方:財務費用―為替利益
貸方:買掛金
貸方:前受金
貸方:短期借入金
|