中国国家税務総局は二〇〇九年一月八日に正式に「特別納税調整実施弁法(試行)」を発布したが、外資系企業は決して「試行」という二文字で誤解を生じてはならない。実は、「試行」は正式に執行することである。但し、今後一部の条文を修正する可能性がある。去年の意見徴収稿と比べると、今回の新法は関連申告、TP報告(同期資料)等の内容を詳しく規範化した。
一、関連関係は実質性原則を主な根拠とする
税法に定義された関連関係は会計基準と異なり、実質性原則を主とする。すなわち、一方の生産或いはその他の経営活動が他方の支持を得なければ、正常に行われない、または一方の仕入或いは販売行為が他方により支配されているというよく見られることは、関連関係を構成する可能性がある。
二、TP報告(同期資料)準備を免除する条件が変化した
年度関連仕入販売金額が二億人民元以下の場合、或いはその他の関連取引金額が四千万人民元以下の場合、外資系企業はTP報告(同期資料)準備を免除できる。
意見徴収稿と比べると、大きな変化は以下の通りである。
1.来料加工企業の関連仕入販売金額は年度輸出入税関申告価格に基づいて計算しなければならない。過去の加工賃だけの計算ではないため、多くの来料加工企業の関連取引金額を大幅に上昇させることがあり、これによりTP報告(同期資料)を提出しなければならないことになる。
2.融資資金は利息収支金額に基づいて計算する。
3.国内で行われる関連取引も統計しなければならない。
三、事前確認を行える条件を緩和した
意見徴収稿は関連取引金額が一億元以上、実際経営期間が十年を超える企業が事前確認を行なえると規定した。しかし、今回の実施弁法は、年度関連取引金額が四千万元以上、且つ規定に基づき同時資料を準備、保存、提供する企業は、事前確認を行なえると規定した。同時に十年の経営期間の制限も取り消された。
四、時期に対する規定
実施弁法は二〇〇九年一月に公布されたばかりであるが、新所得税法との一致を保持するために、直接二〇〇八年度に遡及して適用される。但し、二〇〇八年納税年度のTP報告(同期資料)は、遅くとも二〇〇九年十二月三十一日までに提供することができる。
五、法的責任
税務機関は、企業に対して特別納税調整を行う場合、二〇〇八年一月一日以降に発生した取引において追徴した企業所得税に対して、日毎に利息を追加徴収しなければならない。利息は税額の該当する納税年度及び追加徴税期間と同期間の基準利率に五%を加えて計算し、且つ一年三百六十五日により算出された一日の利率で利息を計算する。ただし、TP報告(同期資料)を準備した或いはTP報告(同期資料)の準備を免除された企業に対しては、五%利息の追加徴収を免除する。
六、その他の注意事項
1.関連者の注文に従って加工製造を行い、経営決定、製品開発、販売等を行わない単一生産を行う企業は、一定の利益率を維持しなければならず、赤字が生じてはならない。
2.税務機関が「四分位法」で企業の利益水準を分析・評価する際に、企業の利益水準が比較対象企業の利益率範囲の中間値を下回る場合、原則として中間値を下回らない水準で調整すべきである。
3.企業と関連者の取引において代金の受取を代金の支払と相殺した場合、税務機関は比較可能性の分析及び納税の調整を行う際、原則として、相殺前の状態に還元すべきである。
|