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立ち退き補償金に係る企業所得税の申告方法とは
耿悄然 公認会計士

政策性立ち退き補償金及び処分所得とは、企業が政府の都市計画やインフラ建設等の原因により、企業の立ち退き(一部立ち退きや取壊しを含む)または関連資産の処分が必要となった場合に、政府から受け取る立ち退き補償金や関連資産の処分所得、あるいは市場(入札募集、オークション、上場)により取得した土地使用権譲渡収入を指す。

もともと外資系企業が取得する立ち退き補償金は、2種の規定、すなわち国税函[2003]115号「外資系投資企業と外国企業の取得した立ち退き補償金に関する税務処理問題についての国家税務総局の返答」と財税[2007]61号「政府政策による企業立ち退き補償金に対する企業所得税務処理問題に関する財政部、国家税務総局の通知」が適用されていたが、この2種の規定には大きな差異があったため、税務機関が正確に執行できていなかった。そのため2009年3月に、国税函[2009]118号「企業の政策性立ち退き補償金及び処分所得に関する企業所得税処理問題についての通知」が公布され、初めて立ち退き補償金が適用される所得税政策が統一された。以下がこの118号文書のポイントとなる。

1.置換え計画がある場合の所得税処理 
外資系企業が立ち退き計画に基づき、別の場所での再建、生産経営業務の再開あるいは新業務への転換を行い、立ち退き補償金及び処分所得を下記の支出に当てる場合は、その収入から支出額を引いた残額が企業の課税所得として計上される。

1) 立ち退き前と同様の性質・用途を  持つ固定資産の購入や建造、ある   いは新しい固定資産及び土地使用 権の購入

2) 既存の固定資産の改良や技術改造

3) 従業員の再配置等に係る費用
例えば、A社が2008年に政府都市計画により立ち退きが必要となり、2009年に立ち退き補償金1000万元を取得した。企業が資産の置換えを予定し、2012年末までに立ち退きが終了する場合、資産の置換え支出額が600万元とすれば、A社は2012年に400万元(=1000万元-600万元)を課税所得に計上する。

2.置換え計画が無い場合の所得税処理
企業が固定資産の置換え、技術改造やその他の固定資産の購入を計画しない場合は、下記の原則に従って未納所得税額を確定する。

未納所得税額=立ち退き補償金+固定資産の処分所得-(固定資産の簿価+処分費用)

3.置換え資産の減価償却政策の明確化
118号文書は、企業が政策性立ち退き補償金を使って固定資産を置換える場合は、税法規定に基づき減価償却を計算し税引前に控除できると規定した。一方、国税函[2003]115号の場合では、立ち退き補償金は企業の固定資産の置換え原価と相殺されると規定していた。この方法では企業の所得税を繰延べするだけである。そのため[2003]115号文書より、2009年の118号文書のほうが明らかに合理的である。

ただし、注意しなければならないのは、企業が立ち退きを命じられた2年目以降の5年間以内に立ち退きが完了しない場合には、取得した立ち退き補償金を5年以内に企業の課税所得に計上しなくてもよいということである。5年以内に立ち退きが完了する場合には、企業の立ち退き補償金を先述の規定に基づき処理する。一方で、外資系企業は政府の立ち退き文書や公告の確認に気を配るべきである。滞りなく立ち退き協議や計画を実行し、企業技術改革を行い、固定資産の置換えや改良に関する企画を立てなくてはならない。というのも、これらは後に主管税務機関が審査する際に、審査の重要事項となるからである。



 
 
 



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