株主は二年以内に登録資本金の払込を完了しなければならないと、中国の「会社法」で規定している。但し、実務上では一部投資者が出資金の一部を支払い、払込が未完了の状況で第三者に持分を譲渡することがある。その場合に、株式の譲渡側と譲受側の間に締結した株式譲渡に関わる協定書(以下協定書)は、法的拘束力があるかどうかについて常に論争の焦点になる。
出資金の払込未完了の場合、譲受側は先ず譲渡側の株主資格について確認すべきである。株主資格を持つか否かについては、工商局に株主として登記されたか否かによるものである。譲渡側が出資金払込義務を負担するが、出資金の払込未完了の場合、出資不足部分を補足する義務があるが、既に取得した株主資格には影響が及ばないということである。つまり、株主として工商登録完成したら、譲渡側が契約締結主体資格を有するということである。
また、譲受側は譲渡標的の瑕疵または詐欺を受けたことを理由として協定書の取消しを主張する場合、当該協定書を取り消すことができるかについては、管轄地によって結論が違っている。。
二〇〇三年十一月最高人民法院が公表した「公司紛争案件の審査に関する若干問題の規定(一)」(意見徴収稿)第二十八条により、有限責任公司の株主が出資金払込未完了のままで持分を譲渡し、譲受側が譲渡目的の瑕疵または詐欺を受けたことを理由として契約の取消しを主張する場合、人民法院は支持しないことである。しかし、会社またはその他の株主が譲渡側に持分譲渡金を出資金の払込未完了部分に当てて補足することを要求できることである。持分譲渡金が不足でも譲渡側が追加補足しないならば、会社やその他の株主または債権者は譲渡側に出資不足の金額及び利息の範囲内で会社債務における責任を負担させると要求する場合、人民法院が支持する、ということである。従って、譲受側が瑕疵又は完璧ではない株式を受けることになり、法による直接な救済を得ることができない。
この意見徴収稿は効力が生じたものではないが、地方法院はこの規定が最高人民法院を代表する考え方であると考えて、意見徴収稿の主旨に基づき判決することは多いである。上海市高級人民法院は「公司審査に関わる訴訟案件に関する若干問題の処理意見(二)」を制定し、株主が出資金払込未完了の際に持分を譲渡し、譲受側が譲渡標的に瑕疵の存在または詐欺されたことを理由として契約の取消しを主張する場合でも、人民法院は支持しない、と規定している。
しかし、江蘇省高級人民法院は「公司法に適用する案件の審査に関する若干問題の意見(試行)」第五十八条の規定により、当事者が譲渡側出資金の未払い、払込未完了或いは不法な取戻しを理由として、株式譲渡契約無効の認定を要求する場合、人民法院は支持しない。但し、契約締結時に譲渡側が出資金払込未完了の事実を隠した場合は譲受側が契約の取消しを要求することができるということである。
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