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外資企業の「監事会」の設立について
法律業務総監 劉鉄華

過去、外資投資者が中国において外資企業を設立する際に、中国政府機関から董事会(いわゆる「取締役員会」)の以外に、監事会(いわゆる「監査役員会」)の設立を要求されることがほとんど無かった。しかし、新「会社法」の実施に伴い、多くの外資系企業が定款の修正、法定代表者の変更、増資等の工商の手続を申請するとき、「監事会」若しくは「執行監事」の増設を要求された。企業組織機関の設置について、国内企業と外資企業の適用規定が異なっているため、各地政府は監査役員会の設立の必要性についての認識や具体的な対応が異なっている。
中国「会社法」の規定によって、会社の組織機構は、権力機構、執行機構及び監督機構に分けられている。それぞれの機構名は株主総会、董事会(或は執行董事)、監事会(或は執行監事)である。上記の三者のうち、株主総会は絶対な権力機構であり、董事及び監事の人選決定権を持っている。監事会は株主総会の補佐機構であり、董事会、総経理、財務マネージャー及びその他の高級管理者を監督する権限を持っている。過去、政府は外資企業に対し上記の三つの機構の設立を厳しく要求しなかったが、国内企業に対し以前から「会社法」の規定に従い、三つの機構の完備を要求している。
なぜ政府部門が国内企業と外資企業の組織機構の設立について要求が異なっているかと言えば、過去、国内企業と外資企業はそれぞれの法律を適用していたからである。過去、企業組織機構の設立について、国内企業は完全に「会社法」の規定に従っていたが、外資企業は「中外合資企業法」或は「中外合作企業法」に従っていた。「中外合資企業法」と「中外合作企業法」では、董事会が「最高の権力機構であり、企業の如何なる重大問題を決定する」と定義された。2006年に新しい「会社法」が実施された後、外資企業の機構設置が「会社法」に従うべきか否かについて様々な意見があった。その結果、地方政府は外資企業の現有の組織機構設置を尊重し、監事会の増設を強制的に要求しないが、工商変更を行う外資企業に対し監事会の増設を要求する方針を打ち出した。このような方法によって、過去と現在の相違を徐々に調整している。
また、外資企業の中で割合が最も高い外商独資企業の組織機構設置の問題について、「外資企業法」の中では、要求条文が一切なかったため、ほとんどの独資企業は「中外合資企業法」を参照し、董事会を最高の権力機構に設定した。実務上、各地政府は過去、そのようなやり方を受け入れたが、新しい「会社法」の実施に伴い、「監事会」の増設を要求するようになる。外資企業は政府の要求に応じ、下記の対応を行うことができる:
第一、できるだけ株主から董事(取締役)を選ぶ。この方法は、株主が企業を直接支配することができるため、董事会を最高の権力機構にする方法より投資者に有利である。小規模の外資企業の場合は、三人以上の董事会を設立する必要がなく、一名の執行董事のやり方(即ち、株主は執行董事を担任する)を取ることができる。これは最も簡単であり、且つ合法的なやり方である。
第二、会社定款を修正し、組織結構の再構築を行う。即ち、「会社法」に基づき、権力機構、執行機構、監督機構の三つの機構を完備させる。監事会は一般的に3人で構成され、中国現地幹部若しくは外国籍幹部を任命することができる。
第三、組織機構の設置について、最も重要なのは単なる設置ではなく、企業設立当時の会社定款、合資合作契約書等の設立法律文書を重視すべきである。代行会社に任せて用意してもらうやり方は良くない。例えば、重大事項があったとき、董事会決議の表決方法は全員可決であるか、又は多数可決であるか。また、董事会の全員可決の基準は全員であるか、又は出席した全員であるか。これらの細かい点は、紛争になりやすく、企業の運営に重大な影響を及ぼす可能性があるため、事前によく配慮する必要がある。



 
 
 



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