「企業所得税法」の規定に基づき、二〇〇八年より海外投資側が中国子会社から得た配当金等の権益性投資収益に対して一〇%の利益海外送金企業所得税を課されることになった。もし投資側が所在する国或いは地域が、中国政府と二国間税収協定を締結している場合は、協定の内容に基づき、税率の優遇を受けることができる。例えば投資側が香港会社の場合、香港会社が中国子会社から得た配当金は、中国と香港の間で締結された税収協定によると、税率五%の利益海外送金企業所得税を納付すればよいのである。これによって、その他の地域の税率一〇%の半分になる。
多くの外資系企業は第三地域(例えばサモア、バージン諸島等の地域)を通して中国で投資し、工場を設立した。このような海外会社の所在地が中国と何らかの税収協定を締結していない場合には、税率一〇%で利益送金企業所得税を納付しなければならないことは必然である。よって、単に節税の面から考えると、外資系企業が海外親会社を香港或いはその他の中国と税収協定を締結した低税率地域へ変更せざるを得ないのである。
二月末、中国国家税務総局が「税収協定における配当条項の執行に関する問題についての通知」を発布し、海外親会社を香港或いはその他の低税率地域における会社に変更する時点と優遇税率認定の関係について明確に規定した。そのうち、最も重要な条文は、「海外親会社が直接に中国子会社の持分を保有する比率が、配当金を得る前の連続十二ヶ月以内のどの時点においても、税収協定の規定に合致していなければならない」というものである。ここでいう比率とは、例えば香港親会社の視点から見れば、二〇〇六年九月二十七日付国税函「2006」884号「二重課税の回避に係る中国大陸と香港との取決め文書を印刷・発行し、且つ、執行準備を適切にするよう要請することに関する国家税務総局の通知」によると、優遇税率を享受するために必要な、親会社による子会社の持分保有率は二五%以上である。
「配当金を得る前の連続十二ヶ月以内」への理解については、先に「配当金の獲得時期」をはっきりさせなければならない。厳格な法律及び財務の定義に基づき、「配当金の獲得時期」とは利益処分に対する董事会決議の可決を終えた時点を指し、一番良いのは、財務諸表上にある「分配可能利益」を「未払い配当金」という会計科目に振り替えることで、そうすると海外親会社が確かに配当金を得る、という認識になる。もし、元々投資会社をサモアにもっていたある外資系企業が、二〇〇九年五月に董事会決議の可決を行い、二〇〇八年の利益を海外に送金しようとする場合、「配当金の獲得」の時点から十二ヶ月遡り、即ち二〇〇八年六月以前に投資側を香港会社に変更することが完了しなければならない。そうして初めて、配当金を送金する場合に五%の所得税のみを納付することができる。
また、持分譲渡において注意しなければならないのは、中国国家税務総局が二〇〇九年初頭に発布した「非居民企業所得源泉徴収管理暫定弁法」においても、「持分譲渡取引双方が非居民企業であり、かつ持分譲渡取引が海外で発生する場合、持分を譲渡される中国国内企業が法律に基づいて税務登記を変更する場合、持分譲渡契約の写しを主管税務機関に提出しなければならない」と特別に強調したことである。
一方、以前明確化されていなかった海外における持分譲渡に関する所得税問題についても、今回、「持分譲渡取引双方が非居民企業であり、かつ海外で持分譲渡取引を行った場合、所得を獲得した非居民企業が自ら或いは代理人を委託して、持分を譲渡される中国国内企業の所在地にある主管税務機関に納税を申告しなければならない。持分を譲渡される中国国内企業は、親会社である非居民企業から税金を徴収することに対し、税務機関に協力すべきである」と明確に規定した。
最後に留意して欲しいのは、香港会社を設立する際には、香港において実際にオフィスを設ける必要がなく、その会社に香港人を迎える必要もないという点と、毎年、香港会計士に依頼して監査を行えば十分であるという点である。
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