外資企業は代行工場を利用する例が多い(すなわち、OEM、中国ではブランド名貼り生産と呼ばれる)。いわゆる代行工場とは、工場がお客様からの受注を受けた後、生産した製品に受注先の商標(ブランド名)を付け、再び受注先に交付し、受注先によってその製品を販売するものである。OEM工場が受注先の商標を使って生産することには商標所有人の権利を侵害する法律的なトラブルが生じやすい。特にその代行製品に使われる商標が国外の受注先のお客様の所在地で登録されているが、中国国内で登録されていない場合には、さらに他人に先を争って中国の商標権を登録され、第三方若しくは中国の商標権所有者に訴えられ、賠償責任を負わせる恐れがある。1995年の「対外貿易商標管理に関する規定」及び2001年の「中華人民共和国商標法」、2004年の「中華人民共和国知的財産法に関する海関保護条例」は、これについて厳格的に規定している。
中国国内の商標侵害事件は主に工商部門によって処理するが、輸出製品に関する商標の管理権限は海関が持つ。商標権の権利者は侵害の嫌いがある貨物が輸出入することを発見したら、輸出入先の所在地の海関に対しその貨物を差し押さえる申し立てをすることができる。その同時に、商標権利者は以下の2つの保護手段を取ることができる:(1)工商部門の干渉を求めることである。工商部門が侵害の事実を認定すれば、OEM工場に侵害行為の停止を命じることがでる。(2)裁判所の支持を求めることである。訴訟によってOEM工場から損害賠償をもらう。賠償金額は、一般的にOEM工場が侵害商標製品の生産によって得た利益又は商標所有者が侵害行為によって蒙った損失に基づいて計算される。
したがって、外資企業がOEM代行を利用する場合、代行による商標侵害のリスクを防止しなければならず、以下の措置を積極的に取る必要があると思う:
一、海関に差押えられた場合、担保を提供することによって通過の請求を申立てることである
業務は企業の命である。万が一、外資企業の委託したOEM製品が輸出する時に、海関に商標侵害の理由で差押えられた場合、業務の中断を避けるため、海関に貨物と等価の保証金を提供し、通過の請求を申立てることができる。その後、また海関の調査に協力すれば良い。
二、OEM工場に発注する時、下記の事項について注意すべきである
(1)まず、OEM製品に使われる商標が既に中国で登録されているか否か、また、商標登録証明書にある商標所有者が海外の親会社か、中国国内の子会社かについて確認しなければならない。
(2)中国で商標登録がされていなければ、できるだけ早めに中国の国家商標局に商標登録の申請を行うべきである。
(3)未登録の商標に関して、インターネット若しくはその他の方式を通じて、同じ又は類似の商標が使用されているか否かを確認すべきである。同じ又は類似の商標が使用されていなければ、外資企業は当該ブランドの生産を委託することができるが、製品の包装に「注」又は「R」 みたいな商標登録済みを意味する標識を表記してはならない。でなければ、偽登録商標と認定される。
三、海関に輸出製品の商標の記録記載を申請することによって、他人の当該商標権の使用権を排除する。
「知的財産法に関する海関保護条例」第七条によって、外資企業は中国海関総署に対し知的財産権の記録記載を申請することができる。輸出時に商標上の保護を得られるため、外資企業は以下のことについて記録記載の申請を行う:(1)商標権利者、すなわち海外ブランドメーカーの名称又は名前、登録地又は国籍等;(2)商標の名称、内容及び相関する情報;(3)商標権の許可状況;(4) 商標権利者が合法的に商標権を行使する貨物の名称、産地、輸出入先の海関、輸出入会社、商品特徴、価格等;(5)既知の商標権を侵害したメーカー、輸出入会社、輸出入先の海関、主要特徴、価格等。海関総署は申出を受理した日から30日以内に同意かどうかについて決定を下す。下りたら、有効期限が十年となる。当該規定は登録商標のみが記録記載を申請することができると定めていないが、実務上には海関総署が既に中国国内で商標登録を取った商標に関して記録記載の申請だけを受理する。但し、国際上有名なブランドの場合若しくは十分な証拠がある場合の申請であれば、特別な受理することも可能である。
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