|
一時一時期、相撲業界が人気低迷して、外国人相撲問題や、親方の教育問題でマスコミが騒いでいた。相撲はただのスポーツではなく、伝統のある国技であることは現代の若者にとって、あまり深く考えていないかもしれないが、場所により、強くなったり、弱くなったりする横綱朝青龍の話題には、熱がまだまだこれからだ!と感じる今日の頃である。このモンゴル出身の人気横綱の話題につられ、少し両国周辺を見てみよう。
墨田区の町名の一つ… 両国!江戸時代の一六五九年冬に架橋され、当初は大橋と名づけられたが、両国橋と通称された。両国橋の東岸には現在の神田、日本橋方面と直接結ばれ、以後江戸が隅田川をはさんで東側に拡大する足がかかりとなった。また、現在の両国を含む北側が本所、両
国よりも南側が深川であり、双方とも江戸時代の新興住宅地域にあたる。
年月の流れにより、一九〇四年に総武線の両国駅の開業で、両国橋駅が生まれた。以後、さまざまな地下鉄の開業や都内の交通開発の企画により、両国駅はターミナル駅として大きな存在である。両国の名前が全国に知られているのは両国国技舘によるところが大きいと思われる。一九〇九年に完成し、一九四四年まで使用された旧両国国技舘は、両国二丁目の回向院の旧境内にあった。その後、蔵前国技舘へ移転し、一九八五年に、現・両国国技舘は両国駅の北側に新しく完成した。その時から、オフィス、住宅、劇場、レストランなどからなる複合ビルが増え、また多くの相撲部屋やちゃんこ店が居を構える相撲の町に定着にした。
駅の周辺を歩いてみると、相撲や力士サイズの服を取り扱う洋品店、ちゃんこ料理店の看板が目に入る。駅の北隣には緑の屋根が目印の両国国技舘と江戸東京博物館がある。年中観光バスで賑わっていて、さすが観光地になりきった感じ。国技舘の北隣には旧安田庭園があるが、老朽のため、中には入る事ができない。その隣にあるのはNTTドコモ墨田ビルという超高層ビル。そこでドコモの歴代の携帯電話端末などを見学出来るサービスがあるが、こういう伝統に囲まれている町の中に、超高層ビルの存在がなんとく不思議な気がする。
 |
駅のJR線の東口から南に向っていくと、本所松阪町公園がある。さらにその近くの両国公園には「勝海舟生誕の地」碑がある他、付近には江戸から明治期の著名人の足跡が数多くある。また、駅南東側一帯は池波正太郎の小説
「鬼平犯科帳」の主要な舞台になったことでも知られている。ここまで歩けば、やっと両国は歴史のある町だと実感できる。超高層ビルがない頃より、時代の流れで生まれた雰囲気はたっぷりと味わえる。
駅の周辺の町をぶらぶら散策する以外、ここでお勧めのスポットを教えちゃう! 一つは観光の定番でもあるー水上バス。隅田川の風景を楽しめるコースで、両国からお台場のクルーズでは東京タワーやレインボーブリッジなど見所がいっぱい。船が水面すれずれに走るのは迫力満点である。千円ですっかり観光気分! もう一つは大江戸線両国駅を出て、徒歩一分にある両国湯屋である。古典の銭湯と現代のスパが混じり、両国の寛ぎと憩いの場である。男湯、女湯共に葛飾北斎の浮世絵タイル画をしつらえ、懐かしさに浸りながら多種多様なお風呂を満喫できる。両国の
町「散歩の旅」の締めに、ここに寄れば、きっと満足できる気分になれるだろう。
|