中国の外資系企業に融資した銀行は、企業の昨年度財務報告表を待っている。慣例により、中国の監査報告は三月に、遅くと
も四月の所得税確定申告前に完成しなければならない。つまり、今年の第二四半期から、外資系企業の倒産ピークが到来するだろう。
昨年の帳簿上に欠損が出た或いは業績及び利益が大幅に下落した外資系企業に対して、銀行は容赦なく貸付金を回収する。その時、黒字倒産(財務表は黒字だが、回転資金がないため倒産)というようなことがよく見かけられるのである。
目前の状況は、外資系企業がさらに資金を借入れるのが極めて難しくなっている。銀行が保守的になり、「多額の貸付はリスクが高く、少額の貸付はリスクが低く、貸付しなければリスクがない」という考えによる指導の下で、中国政府が銀行に対して外資系企業をサポートするように要求しても、良い効果が得られないのである。外資系企業が中国において他の融資ルートによって資金調達をしようとしても、やはり容易にできることではない。しかし、このような背景は海外資金に絶好な投資チャンスを与える。
過去、海外から中国の外資系企業に投資する選択肢は二つしかなかった。一つは増資、もう一つは原始株を購入すること。この二つの方式は投資側にとってそれぞれ欠点がある。増資を例にすると、増資は投資した資金が中国法人の登録資本の一部になり、投資先が最終的に上場、或いはその株式を第三者に転売する以外、投資者にとっては、資金退出ルートがなく、企業と苦楽を共にしなければならず、リスクも比較的高いのである。
原始株購入はこのような環境下では更に危険になる。原始株を購入した資金が最終的に原始株株主の手に入るため、企業がお金を受け取れず、当然のことなのだが危機を乗り越えるための必要な資金すら取得できないのである。これは企業が資金リスクの減少や金融危機に立ち向かうための協力について何の助けにもならないのである。
このように投資資金の圧力が強いと思っているが、体質の良い外資系企業に投資したい海外投資者にとって、最善の選択はまず資金貸付から始めることである。これは「債券から株式への転換」という概念に近いが、実務処理上の流れが少し異なるだけである。
債権の方式で海外から資金を借り入れ、約定条件(営業額、粗利率、税引利益、純利益率など)が整った後、投資先より海外へ資金を返還し、その上で中国企業への増資を行うことで、当該資金を中国企業の帳簿に計上させることができる。
しかし、海外から中国法人に資金を貸し付けるには、中国の外国為替において数多くの制限がある。現在、外資系企業は通常
「外債」の名義で海外からの借入金を中国に送金している。問題になるのは、数多くの外資系企業の外債限度額がとっくに使
用済みで、海外資金があっても海外から中国に送金できない状態になり、投資側と中国の外資系企業との間で法律上の債権債務関係を発生させることができないことである。
よって、中国の外資系企業が「海外投資」の申請を通じて、一〇〇%株式所有の香港子会社を設立することが最近よく見かけられるようになった。即ち、これによって海外投資側がまず資金を香港子会社に貸し出し、年度終了後、親会社を子会社の財務諸表と連結する形で、海外の借入金を中国の外資系企業の財務諸表に併合する。また、海外投資側は、専用資金の銀行口座監督体制を実施することを要求することもできる。つまり、海外投資側より香港子会社に貸した資金の行方(例えば、海外で原材料や部品の代理購入或いはその他の支払を行う場合、米ドルで支払わなければならない用途など)を監督することができる。これによって、中国の外資系企業の資金圧力を解消することができる。
金融危機の中で投資をしたいが同時にリスクもコントロールしたい海外投資者にとっては、上述の香港子会社の運営を通じて、さらにその他の国内外の資産に抵当権を設定するなどの手段を加えることで、債権確保の目的を達成することができ、進退に不自由がないほか、投資中のリスクを最低限に抑えることもできる。回転資金を極めて必要とする中国の外資系企業にとっても、上述の香港子会社を通じて資金を借入れる方法は、短期間内で資金ルートを見つけることができる最も可能な方法であろう。
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