今年から、中国税務局は最新法律の「特別納税調整実施弁法」を後ろ盾として、外資系企業の関連取引移転価格行為に対して見て見ぬふりをしないことになる。特に、海外の上場企業及び店頭公開企業が中国に投資した子会社のリスクは更に高くなっている。
今回の関連取引移転価格の新法規に対しては、昨年の「意見徴収稿」と比べる必要がある以外に、さらに外資系企業はその中の幾つかのポイントを注意すべきである。
一、来料加工企業
来料加工企業の関連取引を計算する基準が過去の「加工賃」から「輸出製品金額」に変わった。この変更は非常に大きい。以
前の「意見徴収稿」の中では関連取引金額が一億元を超えた場合、同期資料準備(移転価格報告)を正式に提出しなければならないと規定された。
今回の新法規は、移転価格報告の提出基準金額を一億元から二億元に緩和したように見えるが、来料加工企業にとって輸出製品の金額は加工賃の十倍、百倍に当たる可能性があり、輸出製品の金額を関連取引の計算基準にすれば、来料加工企業の関連取引金額が十倍、百倍に引き上がることになり、来料加工企業は今回の関連取引新法規によって、大きなダメージを受ける。
二、TP報告(移転価格報告)が関連取引問題を解決できると信じ込ませないこと
中国国家税務総局は今回、外資系企業から本来中国に属する税収を取り戻すことを固く決心した。TP報告は外資系企業に関
連取引を重視することを迫る手段にすぎない。将来の関連取引税務検査リスクを減少するために実際の役割を果たせないのである。
つまるところ、TP報告は過去の関連取引に合理的な価格範囲を見つけるためだけである。中国税務局がTP報告の内容を信じると思わないようにしたほうがいい。実務中、TP報告が誰により作成されたかに関わらず、税務局が最終に信じることを保証できない。TP報告は毎年の監査のように、管理或いは税務リスクの軽減にはあまり役立たないが、毎年準備しなければならない法定報告である。
三、中国・海外税務局の要求を満たす関連取引の業務形式を計画すること
外資系企業は今後中国と海外の税務局の様子を伺いながら、企業の全体的コストを増やさずに、両方の税務局に説明することができるかが関連取引のキーポイントである。外資系企業は先ず、関連取引リスクコントロール監査の中から、中国子会社から海外親会社への全体的な税務計画の方針を見つける必要がある。それにより、将来にどのような関連取引を行うかを決定することができ、今後提出する中国のTP報告に対し、最良の解釈理由を見つけることもできる。
なお、あと二つのポイントにも注意しなければならない。まず、新法規の規定に基づき、中国の外資系企業は二〇〇九年に二〇〇八年の移転価格報告を提出しなければならない。数多くの外資系企業は法規が二〇〇九年より発効するので、二〇一〇年にTP報告を提出することになると誤解している。その次に、海外の会計士が親会社に対して作成したTP報告は、中国の会計士が中国子会社に対して作成したTP報告と情報上の矛盾が生じることがよくある。その時は、海外親会社のTP報告を主軸としなければ、中国子会社が過去のTP問題を解釈する立場がないのである。 |