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登録弁護士
法律二部
崔雁飛


  よく使う法律知識
企業が従業員に「保証人」の提供 を要求するのは適法ではない
文/崔雁飛

多 くの外資系企業には「人事保証」制度があり、このような従業員に保証人の提供を要求するやり方は、海外でよく見られる「推薦人」制度とは異なる。推薦人は単なる推薦で、法的連帯責任を持たない。しかし、外資系企業が採用している「人事保証」制度は、保証人が該当従業員の在職期間中の行為を保証しなければならなず、一旦財物の横領、窃盗、流用、毀損、或いはその他の原因で企業の財産に損害をもたらした場合、保証人が連帯賠償責任を負わなければならないのである。

つまり、人事保証は未発生、或いは確定していない権利侵害行為に対して、賠償を行う同時に契約方式で担保を設定すること
であり、担保方式は、該当従業員の保証人が企業と「担保契約」を締結することと、保証人に「担保書」或いは「承諾書」の提
供を求めることという二つの方式である。現在、日本、スイス等国家の法律において人事保証制度の規定があるが、中国の現行法律体系にはまだその規定はない。よって、中国の法律における人事保証の効力は不確定である。

一般的に言えば、企業側の立場が強いため、従業員が保証人の提供を承諾しなければ、就業チャンスを失う可能性は大きいよって、従業員が第三者に保証してもらうのは、従業員本人の希望ではない。つまり、これは自由意志に背くものであり、従
業員にとって不公平である。しかも、このような従業員に押し付けた人事保証制度は、現行の中国法にも背いているものである。

中国の「労働法」において、労働者が平等就業と職業選択の権利を有すると規定さ。れており、労働部の「『労働法』執行を貫
徹する若干問題点に関する意見」では、雇用主が労働者と契約を締結する時、いかなる方式でも労働者から手付金、保証金、抵当金を受け取ってはならないと指摘した。また、二〇〇八年一月一日より施行された「労働契約法」でも、従業員に対して現金提供或いは現物担保を要求してはならない規定がある。このことから、労働者が平等就業の権利を有するにもかかわらず、人事保証制度の労働者に対して連帯責任を負う保証人を要求するのが労働者に対して加えられた一種の不合理な就労条件と見られ、企業の本意は担保を契約締結の前提にしているもので、明らかに中国の法律に一致していないことが判る。

また、中国「担保法」の規定によると、貸借、売買、貨物運送、加工請負等の経済活動のみにおいて、法に基づいて担保を設
定することが可能である。同時に、この法律では、担保契約の締結時に、担保される主債権の種類及び金額が確定されなければならず、不確定な債権に対して担保を設定できないと要求されていることが判る。対照的には、人事保証の設定時に労働者の侵害行為が発生するのか不明な状態にあり、それによる損害賠償の金額も判断できないため、労働者の実施可能性のある侵害行為に対しては、担保設定を先行して行うことができず、必ず権利侵害行為が実際に生じてから、発生した債権に対して返済保障のために担保方式を利用することができる。

最後に、最高人民法院の「人民法院が労務輸出契約の担保に関する紛争を受理するか否かに関する回答」の中で、人事保証契約の紛争に対して受理をしない姿勢は、法律上において債権者の実体権利を否定したことを意味し、実質上企業が従業員に保証人の提供を要求する制度を否定することである。

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企業が従業員に「保証人」の提供
を要求するのは適法ではない
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