中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は、人民元政策について「現在、政策を考える際に重要な要素は国際金融危機だ。特殊な時期には政策も一般の状況下とは違ったものになる」と述べた。人民銀は昨年夏から元相場の切り上げ方向への誘導をやめている。周総裁の発言は元切り上げを求める米国への反論とみられる。
周総裁は「元相場は合理的で均衡の取れた水準で基本的な安定を保っており、大きく変動させるべきではない」と指摘。現在の一ドル=六・八元台が合理的な水準であるとの認識を強調した。
人民元を巡っては、ガイトナー米財務長官が就任前に「オバマ大統領は中国の通貨操作を信じている」と発言し、中国が強く反発している。中国の通貨当局トップが当面は元相場の切り上げ方向への誘導を再開しない考えを示したことで、米中間の溝が広がる可能性もある。 |