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ユネスコの世界遺産 「知床半島」
文/森沢薫

二〇〇五年七月にユネスコ世界遺産に決定され、二〇〇七年には、日本の地質百選に選定された「知床半島」は日本人だけではなく、世界中自然が好きな旅行者にとって、とても魅力のある名所である。

北海道東端にあり、北東に突き出した半島で、長さ約六十五キロメートル、基部の巾約二十五キロ
メートル。知床連山からなる分水界の北西側はオホーツク海に面し、網走支庁斜里町に、南東側は
根室海峡に面し、根室支庁羅臼町に属する。その対岸には、ロシア連邦が実効支配し、日本が返還を要求している島の一つである国後島が伸びている。また、全地域が火山地帯となっていることから、羅臼温泉、瀬石温泉、岩尾別温泉など、自噴する温泉も多くある。北海道の中で、色々な話題でマスコミなどに取り上げられる地域とも言える名所である。一年中、各地からの観光客が多く訪れるが、一九六四年に国立公園に指定されてから、すぐれた自然景観、原始状態を保持している地域として、保護が徹底されている。そのため、観光などの公園利用にも厳しい制限を設けている特別保護地区は半島の面積の約六〇%を占めている。だから、その厳しい管理による、自然を一目見たい観光客が途絶えることがない。

こんな自然一杯の名所の中の、いくつか観光スポットを紹介したい。

オシンコシン展望台
斜里からウトロへ向う途中の国道沿いにオシンコシンの滝がある。記念撮影のポイントの一つにもなっているところである。この滝の上には散策路があり、頂上には知床の山々とオホーツク海が一望できる。

ウトロ港

知床観光の中心地である。半島の北側海岸沿いにホテルや旅館など林立している温泉地。港には遊覧観光船、小型クルーザーの発着する施設も設置してある。船に乗って、知床半島を海から楽しめることもできる。

オロンコ岩
ウトロ港にある大きな岩山がオロンコ岩と名付けられている。エゾカンゾウなどの高山植物、花が
咲く頂上からはウトロ港、温泉町、そして連山、オホーツク海を三六〇度見渡せる最高のスポット
である。


プユニ岬
ウトロから知床五湖へ向う途中の高台にあるのはプユニ岬。ここからはウトロ港の全体が望める場所。また、天気の良い日にはオホーツクの海岸線とその向こうにある阿寒国立公園の山々が見える。

知床五湖
エゾ松、トドマツなどの針葉樹林の中に五つの湖が知床五湖と呼ばれる。観光地の中で散策路としてとても有名である。コースの中に樹木、花、昆虫、動物などの案内板が丁寧に設置してある。散策しながら、野生植物・動物の知識が学べるお得なコースだと思う。五湖を一周しても一時間程度しか要さないので、気楽に楽しめる観光ポイントだろう。日頃の疲れも悩みも、周りの自然が癒してくれる至福な時間をここなら絶対味わえる。ただ、熊の出没に注意!と心の隅に覚えておこう。

知床峠
ウトロと羅臼を結ぶ知床横断道路の頂上付近にあるのは「知床峠」。毎年、四月から十月の間、約六ヶ月しか通行できない。日本一開通期間の短い国道とも言われている。時間的に縁があれば、是非よってみたら?峠には北方領土の国後島、羅臼岳が見える展望台が設置されている。

カムイワッカ湯の滝
温泉があるといえば、カムイワッカ川を忘れてはいけない。川に硫黄山から湧き出した温泉が流れ、途中にはいくつもの滝つぼができ、上部の巨大なものは究極の温泉露天風呂になった。温泉の質と温度がとてもよくて、露天風呂に目がない観光客にとって、旅行の穴場となっている。しかし、この滝つぼまでは入口から川を三十分以上登らなければならないため、途中はヌルヌル道で足が滑って怪我をする可能性があるので、くれぐれもお気をつけて。

この自然の宝物、広大な観光地区に、話がつきない。植物の観賞、動物や鳥の観察、あるいは北海道ならではの美味しい食べ物、ここでは書き切れず。やはり、機会があったら、是非一度、自分の足で、自分の目で自然を味わってみてはいかが?当分行く機会がないなら、加藤登紀子の知床旅情
の歌を聞きながら、知床を想像したらどうだろう?
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