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  中国税務局の角度からTP問題を考える
文/フレンドリーグループ 代表取締役 劉芳榮

外資系企業が中国関連取引の税務リスクに直面する時、二つの間違った観念がある。

一つはTP報告(同期資料準備)を提出さえすれば、心配することが何もなく税務局も企業に面倒をかけることがない。次は、最新の「特別納税調整実施細則」に基づくと、仕入と関連取引の金額が二億人民元を超えてから、初めてTP報告の発行が必須になるということである。

問題なのは、TP報告の発行不要が、税務局が関連取引を理由として税務調査を行うことがないといえないことである。関連取引の金額が二億人民元以下の企業に対しても、税務局が移転価格を通して利益を隠蔽する疑いがあると認定すれば、同様に租税回避防止の税務調査の手続きをスタートすることができる。

外資系企業は中国税務局の角度から、関連取引によって引き起こされる税務リスク或いはTP報告の問題を次のように認識すべきである。まず、関連取引は中国において「租税回避」と見なされ、「租税回避」は「脱税」と本質上の違いがある。簡単に言えば、「租税回避」の最も厳重な結果は税金の追加納付であるが、「脱税」は法的責任を負う可能性がある。
 
税務局が外資系企業の移転価格問題を取り扱う時の目的は、外資系企業に対して追加徴税することである。また、関連取引の税務調査或いはTP報告の責任部門は外資系企業の所在地にある地方税務部門ではなく、北京にある国家税務総局国際税務司から管轄を受ける反租税回避処である。地方政府は、江蘇省を例にすると、南京における「国際税務管理処」が担当し、蘇州の場合、国家税務局の国際税収管理処の国際税収管理科が担当する。昆山の場合は、国家税務局六分局二股が関連取引の関係業務を担当する。

その次に、関連取引の税務調査は、外資系企業のお馴染みの「国税」或いは「地方税」のシステムによる担当ではなく、企業と長く業務やり取りを行った税務専門管理員にコントロールできるものではない。関連取引の移転価格問題を調査される場合は、他の日常な税務問題と異なり、理由をもって主張を試みることもでき、後日の地方税務局との付き合いに影響が出ることを心配する必要もない。

租税回避防止のことは、中国において新しい税務分野であり、中国の租税回避防止の担当官員は、外資系企業が所属する産業チェーン、或いはグローバルで研究開発、販売或いは生産を担当する役目をよく理解していないため、関連取引に対する認識上の落差が生じることになる。

租税回避防止は、中国税務の将来における重点であり、担当する官員はいずれもそれに関する豊かな経験を持っていない者である。よって、外資系企業は、TP報告を準備する時に、産業における自社の地位或いは国際市場に対して詳細な説明を行い、担当する官員に情報を充分に把握させることで、後日の関連取引に関する交流に役立てることができる。

関連取引の移転価格は、非常に主観的な税務事項であり、外資系企業はTP報告を準備する際にも、租税回避防止の担当官員と交流する時にも、企業の立場に立って交流することをできるだけ回避したほうが良い。海外親会社の要求或いは海外税務機構の規定を中国税務局に押し付けて、税務局の官員に理解させるのは非現実的なものだけではなく、中国で関連取引の税務調査に対応する時の正しい態度でもないのである。

企業の移転価格は事実であり、過去の数年間にわたって税金を過少納付してきたのも事実である。謙遜な態度をとり、資料の準備を万全にして、全力をあげて関連取引の必要性及び合理性を説明することは上策である。

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