外資系企業が国内の内資系企業を買収するにしても、自ら支配している国内の「人頭公司」(名誉会社)を傘下に入れるにしても、その持分譲渡金の確認と支払いはすべて一般の持分買収と異なっており、自由な約定を許されていない。
一、持分譲渡価格の確定
国内資金の海外流出を防止するため、外資系企業は国内企業の持分を買収する時、資産評価機構に依頼し、持分譲渡企業の持分価値に対して評価を行わなければならず、評価結果を取引価格確定の根拠とし、評価価値を著しく下回る価格での譲渡を禁じている。実務において、たとえ債務超過となる企業でも、ゼロの価格で譲渡をしてはならない。
二、資産換金専用口座の開設と資金受入の申請
一般の持分譲渡と異なって、外資系企業が内資系企業の持分を買収する時は、まず譲渡側として資産換金専用外貨口座を開
設し、その後に資金受入の手続きを申請する。これらのステップを行うには、譲渡側の所在地にある外貨管理局の認可が必須となる。銀行は外貨管理局が発行した認可書に基づいて関連業務を取扱う。注意しなければならないのは、資産換金専用
外貨口座を開設する前提が対象企業(買収される内資系企業)ですでに外貨登記を行っていることである。外貨登記は、変更後の営業許可証を提供してから行わなければならないものである。したがって、持分譲渡協議において、変更後の批准証書(認可証明)と営業許可証を取得した時点を持分譲渡金の分割払いのタイミングとすることを約定すべきである。この場合、当該約定が有効に履行できるかについて注意する必要がある。
例えば、外資系企業が国内企業の持分を買収する時、持分譲渡協議において、批准証書の取得日より一〇日以内に持分譲渡金の頭金を支払うと約定した。しかし、この時点で資産換金専用口座が未開設であり、資金の入金は不可能となる。これによって、この約定は執行できなくなる。したがって、「資産換金専用口座」の開設を支払開始の時点とする、又は対象企業の変更済営業許可証の取得期間、および「資産換金専用口座」の開設期間を考慮した上で、持分譲渡金の支払期間を約定すべきである。
持分譲渡側は、資産換金専用外貨口座を開設し資金受入を申請した後、所在地の外貨管理局にて持分譲渡による外貨収入に関する海外資金の外貨登記手続きを行わなければならない。この外貨登記証明は、外資系企業に買収された持分の対価金額が支払われたことを証明する有効な書類である。外資系企業が持分買収対価の全額を支払うまでに、買収される企業での所有者権益は、実際に持分譲渡金を支払った割合に基づいて確定され、これにより持分譲渡、減資、清算及び利益の海外送金等の外貨関連業務を行うこと。
三、持分譲渡金の支払期限
通常、外資系企業は国内企業を買収する時に、取引の安全を保障するために持分譲渡金の支払期間を延長する傾向がある。しかし、中国法律において外資系企業が国内の内資系企業を買収し外商投資企業に転換するには、外資系企業は外商投資企業の営業許可証の発行日より三ヶ月以内に持分を譲渡する株主に対し、持分譲渡金の全額払いを済ませなければならない。特殊状況により延期する必要がある場合は、審査認可機関の認可を得ると同時に、外商投資企業の営業許可証の発行日よ
り六ヶ月以内に持分譲渡金の六十%以上を支払いし、一年以内に全額の支払を済ませなければならず、実際に払い込んだ出資比率によって収益の配分を決める。持分譲渡契約の約定と現行法律の規定との衝突を防ぐために、持分譲渡取引の双方は、上記の持分譲渡金の支払期限に注意を払うべきである。
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