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現地の美食
外灘(バンド)の眺めと 良質食材と
月影鉄板焼景観餐庁
文/李玉珍 訳/吉成久枝

専属バンドが連夜演奏する懐かしのミュージックを聴き、窓外に広がる黄浦江を楽しむ。リラックスムードあふれた「月影」バーは、金融・貿易界のビジネスマンや弁護士らエリート層に人気だ。外灘が世界に一つだけであるように、ここ「月影鉄板焼景観餐庁」も食材は常に最高品質を揃え、重厚な雰囲気を作り出している。ヘルシーで美味しく、大満足の食事だ。

黄浦江に面し、旧上海金融、貿易会社が多く集まる場所、隣近所はみな各国式建築の風格あるビルが並ぶ一帯は、「万国建築博覧群」と呼ばれている。「外灘五号」は、一九二五年建築の元日清船運の三階建てビルで日本近代建築だが、三階を七階に増築してある。四階~七階はユダヤ式建築と、様々な建築様式が混ざり合った結果、独特な趣をもつ景色となった。「月影鉄板焼景観餐庁」のある三階は、黄浦江を望む絶好の位置にあり、様々な船が行き交う黄浦江から遠く陸家嘴金融地域の喧騒が聞こえてくるようだ。東方明珠タワー附近に林立する高層ビル群など、すべてをここから見渡せる。

「外灘三号」、「外灘十八号」のような企業運営方式と異なり、「外灘五号」は上海海運局が運営し、異業種の商業活動がここで行われている。六階のバー“The Glamour Bar”は、入浴しながら外灘の夜景を鑑賞できるSPAだ。七階の「M on the Bund米氏西餐庁」、そして三階の「月影」では美酒、美食、娯楽を満喫できる。黄浦江とバンドの夜景に魅かれて訪れる客のみでなく、数多いグルメたちの来店も絶えることがない。

鉄板焼きとお酒が同時に楽しめる
「月影」は外灘を一望できる東側をバーに、西側は全て個室の鉄板焼きレストランになっている。家賃が高い店の利用率を高めようと、東側の景観ラウンジでは昼間、岩焼き定食とアフタヌーンティーを提供。日本人デザイナーによる、黒、赤、金色を基調としたインテリアのバーは、ゴシック様式ソファーで十分にくつろげる。当然、窓際が最高の景観スポットで、ここは特別に“MOON SHA VIEW”とよばれている。夜になれば、店内には専属バンドが歌う低音のオールドクラシックが流れ、ライトアップされた外灘の夜景を楽しむひと時だ。そして、外灘の夜はさらに深まっていく。

「外灘三号」の現代的インテリア空間と違い、「外灘五号」は建築原形が最大限保存され、建物内での使用にも制限がある。騒がしいパーティーを禁止し、客の人数は制限されているため、「月影」バーにはゆったりとしたムードが漂う。また、貿易・金融界のビジネスマンや弁護士など、エリート層の社交場として特に人気を得ている。

「月影」内部はオレンジ色の照明がトンネル式廊下を照らし、客を鉄板焼の食事コーナーへと案内する。大理石や木と石が交互に使われた壁、茜色の長いビロードカーテン、そして古風な日本照明と、上品な安らぎが感じられる。

京都室町時代の枯山水庭園を室內に取り入れたのは、日本人デザイナーだ。白砂が敷き詰め
られた空間を円錐形の玉石で飾り、白砂は波紋状に掃き整えられている。玉石は滝、白砂は流れる水を表し、光と影の效果により無機質な物に生命を吹き込んだ。不動な物から動へと導く視覚は、観るものを禅の世界に引き入れる。八室のVIP個室は「月影長廊」にあり、室內の淡い金色の壁紙は栗色の木製カウンターによく映える。特注の銀食器、手作りのクリスタルワイングラス、日本の茶道具などが室內の華やかな質感を生み出している。

追っかけファンのいる料理人
「月影」の主な料理はフランス式鉄板焼きで、食材の特性に合わせそれぞれ異なったソースをつける。シェフはまさに鉄板焼きの主役、「食べ物を調理することでお客様とつながっているだけでなく、お客様と美食の世界を語り合います。」こう話すのは、鉄板焼きチーフシェフの施永山。客との良い関係を築けてこそ良いシェフと言えそうだ。

鉄板焼きシェフは、鉄板洗いから、包丁、火力のコントロール、ソースの合わせかげんまで、すべて学ばねばならない。伝統的な鉄板焼き技術にはエンターテインメントの要素も含まれ、クッキングパフォーマンスとして知られている。そのほか、客との交流テクニックもマスターし、客の食事リズムを頭に入れながら調理していくが、これはTABLESERVICEの独特な魅力だ。施永山は「客が鉄板焼きシェフを好きになったら、シェフの味を覚え、ずっとファンでいてくれます」と笑う。

「外灘が世界に一つしかないように、『月影』の食材も他にはない最高品質を心がけています」「月影」の董事特別助理の王玨さんは、店の本物志向をこう自負する。鉄板焼きの特点は、最も新鮮な食材を選び食材本来の味を引き出すことにある。肉類では、上等な牛肉がレストランの看板となる。彼女が最も推薦する松阪霜降り牛肉は、生後一五〇~一八〇日の証明付き子牛を選び特殊な方法で飼育している。肉質が非常に柔らかく、口に入れたらすぐとろけるほどだ。調理にはアンデス岩塩ローズソルトのみを使い、牛肉の甘みを逃さない。

手の込んだソースと健康食材
イセエビ、シバエビ、南極冰魚のような深海海鮮も鉄板焼きで旨みが出る。南極冰魚は高価な魚ではないが、鉄板でパリパリになるまで焼いた後、にんじん、白菜、しいたけ、細かくした松阪牛肉、ねぎ、にんにくをごはんで炒めた「月影鉄板焼きチャーハン」は香ばしさたっぷりで満腹感があり、シェフの腕前がわかる。こだわりはこれだけでない。ギリシャ輸入のオリーブオイル、イタリアからの四色ペッパーは有機の野菜や果物とよく合う。ここ「月影」では手の込んだ、おいしくヘルシーな食事を満喫できる。

絶景スポットの「指定席」で外灘を悠々と眺めながら、食前酒、或いはエスプレッソコーヒーで客人を待つ。メインディナーは、カウンター前で披露されるシェフの腕前を堪能、食後は再び「指定席」に戻り、デザートやフルーツ、コーヒーをお供に夜の黄浦江にゆったりとひたる。「月影」ならではの、こんな楽しみ方もできよう。バー併設のレストランであるため、酒のリストもかなりのもので、フロアチーフがお酒の選び方をアドバイスしてくれる。また、照明や音響設備がすばらしく、各種商談、会合、記者会見、結婚披露宴等に使用でき、豪華宴会場としても利用可能だ。

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