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  創業ボードの登場 ベンチャービジネスを支援
文/フレンドリーグループ 代表取締役 劉芳榮

中国における外資系企業の最大の競争相手は一貫して現地の民営企業である。外資系企業であっても、中国民営企業であっても、資金問題において、銀行からの融資が容易でないことや融資ルートが狭いことに悩まされている。しかし北京証券監督管理委員会が創業ボードを開設することによって、中国民営企業が資本市場からより多くの資金を取得できるようになるだろう。それに株式上場のブランド効果も加わり、外資系企業にどのような競争、プレッシャーをもたらすかは想像し難い。

創業ボードは「創業」と名づけられてはいるが、一般的に理解されている「創業」という字面上の意味とは異なっている。中国の「創業ボード」と「メインボード」を比べれば、「店頭公開」と「上場」のような関係である。しかし財務指標から見れば、創業ボードは現在のメインボードの上場条件から多少下がっただけである。そして、海外のベンチャー企業向け株式市場と決定的に異なるのは、海外ではベンチャー企業が上場前に利益を生んでいなくてもよいのに対し、中国の創業ボードは企業が上場の前に、必ず一定の利益を生んでいるのが必須だという点である。

一方、中国の創業ボードが最も強調するのは「イノベーション」ということである。ここでいう「イノベーション」は「ハイテク」とは異なり、各地の科学委員会が管轄する「ハイテク企業」とも異なる。創業ボードの「イノベーション」は先端技術及びハイテク技術の範囲を含むが、新型商業モデルあるいは伝統産業の改良をさらに重要視している。例えば、システムインテグレーション、物流、インターネット、レストランチェーン、レジャー産業、農業等の分野も創業ボードの「イノベーション」の範囲に含まれている。

なお、創業ボードは外資系企業に対し制限を設けていないため、上場条件に合致する「中国法人」であれば、上場申請することができる。しかし、創業ボードに関する法律及び会計・税務の規定はメインボートと比べてもあまり緩和されていない。例えば、外資系企業が中国で上場を申請する際の二つの障害である「同業競争」及び「関連取引」は、創業ボードにおいても、依然として外資系企業が上場を申請する際の二つの難関となっている。創業ボードの上場審査権限は証券取引所に委ねられておらず、証券監督管理委員会がメイン・創業ボード上場の決定権をしっかり握っているため、外資系企業の創業ボードへの上場は、現在のメインボードと同様に難しいのである。

現在上海メインボード及び深圳中小企業ボートに上場している企業の中で、国際会計事務所がサインした監査報告書を持つ企業が非常に少ない点から見ても、中国で上場するには地元企業が優勢であることが分かる。よって、外資系企業が中国創業ボードに上場をしようとする場合、メインボードと同じく、証券監督管理委員会の監査過程中の様々な困難に対応しなければならないのである。

中国の創業ボードは先進国の資本市場が自国のハイテク企業を育成してきたような発展モデルに従い、創業投資基金、企業、資本市場及び株式投資者の四者間の関係を生かし、中小企業やベンチャー企業を育成するという目的を達成するであろう。

中国の創業ボードが民営企業へ資金だけでなくブランド効果も与え、人材獲得、業務運営等での一連の相乗効果をもたらせば、迅速に中国民営企業の競争力を高めることができるだろう。ナスダックがマイクロソフトを育成したように、中国の広い内需市場と、創業ボードの登場を背景に、世界レベルの民営企業をより多く育成することが可能になるであろう。そして資金調達に悩まされ、ブランド効果も限定されている外資系企業へ競争、プレッシャーを更に与えるであろう。

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