「営業マンは代金を回収できてこそ一人前」というのは、中国国内販売を担当する外国籍主管が忘れてはならない教訓である。昨年の第4 四半期から、受注数の減少、売掛金の回収期延長による貸倒れの発生など、金融危機による連鎖反応が現れている。そこで、国内販売に対し売掛金回収の問題に注意を払うべきなのはもちろん、輸出販売における売掛金の回収にはさらに気を付けなければならない。税金追加徴収の恐れがあるため、輸出販売の売掛金問題の方が国内販売より遥かに難題であるからだ。
今まで外資系企業が中国から欧米へ輸出した貨物に対しては、平均二ヶ月間の船便に要する期間と平均三ヶ月間の代金支払期間を経て、海外の顧客より回収した代金によって、外貨収入の「核銷」( 突合せ・消込みすること)を履行できた。しかし万が一、海外の顧客が金融危機の影響を受け、支払期間を延長し、ひいては会社が倒産して代金が貸倒れになってしまう場合、外資系企業はまずどうやって代金を回収するかを考えるのではなく、外貨管理局の輸出外貨収入の「核銷」のデッドラインを先に注意しなければならない。定められた期限内に外貨収入の「核銷」手続きを行っていない輸出企業は、国内販売と見なされ、17% の増値税を課されることになるからだ。
国家税務総局は昨年第47号公文書を発布し、輸出外貨収入の「核銷」の締切期限を従来の1 8 0 日間から2 1 0日間へと延長した。よって、貨物を輸出してから2 1 0 日間以内に外貨収入の「核銷」の手続きを行っていない場合には、その輸出は国内販売とみなされ17% の増値税を課されることになる。
ここで強調したいのは、企業が外貨収入の「核銷」手続きを行えないその理由である。顧客が代金支払いを延長したとしても、あるいは顧客が倒産したため代金が貸倒れになったとしても、外貨管理局の立場から見れば、2 1 0日間という外貨収入の「核銷」デッドラインは変えることができない。もし、海外顧客の代金支払期間がもうすぐ2 1 0 日間を過ぎそうだという場合、あるいは顧客が倒産したため代金の回収ができなくなりそうだという場合には、17% の増値税を回避する唯一の方法は、自らが海外から中国に送金し、外貨収入の「核銷」手続きを行うことである。
また、貸倒れの会計処理も金融危機下での財務上、極めて重要である。貸倒れの認定は税務局の承認を得なければならない。そして、破産、倒産した企業でなければ、貸倒れの認定を受けることができない。それ以外では、回収期間が3 年間を超えても代金を回収できない場合に、貸倒れの認定を申請することができる。そのほか、貸倒れの認定・計上には下記のような注意点がある。
1 .貸倒れ認定を申請するために用意しなければならない資料
税務局に貸倒れの認定を申請する場合は、販売契約、インボイス、入金証明、送り状等の原始証憑または帳簿記録、企業内部で貸倒れを審査する際の関係書類( 申請書類、貸倒審査権限に関する規定等) 、財産損失レポートを提出しなければならない。
2 .地域税務局の貸倒れ認定の申請に対する規定が異なる
各地における税務局の規定が異なっているため、外資系企業が貸倒れを申請する際には、現地の税務局に詳細を問い合わせなければならない。昆山を例にすれば、昆山六分局は単一取引の貸倒れ金が20万人民元以上の場合には売買双方の相談記録を提供しなければならないと規定している。単一取引の貸倒れ金が20万人民元以下の場合は、蘇州やその他の地域と異なり、書簡方式を採用することができる。
3 .会計事務所から発行される「財産損失レポート」
地方税務局によって、「財産損失レポート」の提出を必須とする貸倒れ金額の基準が異なる。上海及び無錫は50万元を上回る貸倒れ金の場合、「財産損失レポート」を提出しなければならない。昆山は貸倒れ金が1 0 0 万元の場合、「財産損失レポート」の提出が必須となる。蘇州では貸倒れの金額に関わらず「財産損失レポート」を提出しなければならない。
4.関連当事者と海外貸倒れ損失
関連当事者に属する貸倒れ損失は、裁判所による破産判決あるいは所在地にある主管税務機関の発行する証明を提出しなければならない。海外貸倒れ損失は、海外仲介機構( 弁護士、会計士など) が発行した営業停止あるいは破産等の証明を取得するか、海外の中国大使館が発行した上述の証明を取得しなくてはならない。
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