「オフショア会社」とは登記地で固定した事務所、資産、設備、職員などを有する普通の会社と違って、登記地で実際の経営をしない会社である。その会社の名義で銀行口座を開設するのがオフショア会社の主要な目的である。
オフショア会社の設立
投資者はオフショア会社の設立上の便利さと税務上の優遇を利用し、投資計画と取引手配を行う。オフショア会社の最大のメリットは収入が免税だという点で、そのために「免税天国」とも呼ばれている。投資者はオフショア会社の設立を決めたら、まず”殻“の会社( 設立済の既存会社) を買収し、社名を付けなければならない。香港の会社を例にすれば、香港では、社名が英語の場合、末尾に「Ltd.」ではなく、「Limited」を付けることが、社名が中国語の場合、末尾に「有限公司」を付けることが要求されている。
その地に適切な社名を
オフショア会社の社名はそれほど重大な問題ではないが、投資者としては、異なる地域のオフショア会社について、社名の末尾の違いを知っておいた方がよい。なぜなら、会社設立前に、オフショア会社の設立目的をはっきり定めて、最も適切な社名を選択しなくてはならないからだ。一般的にいえば、オフショア会社は社名の末尾に「Limited」、「Corporation」、「Incorporation」またはその略の「Ltd.」、「Corp.」、「Inc.」を付けている。なお、通常使われている「Company」やその略の「CO.」は各オフショア会社登記地で承認されるとは限らない。というのもケイマン諸島やアメリカのデラウェア州などでは使用できるが、B V I(英領ヴァージン諸島)、サモア、モーリシャスなどでは使用できないのである。また、中南米のパナマ、ベリーズなどでは「Society Anonyme」、「Aktiengesellschaft」あるいはその略の「S.A.」、「A.G」を使用することができる。カリブ海のアンギラ諸島では「S.A.」、「A.G」の他に「Sendirian
Berhad」(略:「SdnBhd」)を付けても良い。アメリカのデラウェア州では、社名の構成は多様化しており、「Institute」、「Union」、「Foundation」などの使用が認められ、パートナーシップ制有限会社の社名の末尾に”LLC“を付けることもある。
そのほか、業種の特性に関わるため、特別の許可を得ない限り、通常オフショア会社の社名にはCollege、Assurance、Bank、BuildingSociety、Chamber of Commerce、Chartered、Cooperative、Imperial、Insurance、Municipal、RoyalまたはTrustなどを付けてはいけない。
社名の文字数
社名の字数の制限については通常は特別な規定がない。しかし、字数が多すぎると、社印やサイン・バーを作ることが難しくなる。実務上では、56文字の長い社名に出遭ったことがあるが、社印やサイン・バーの文字が繋がってしまい、社名が見にくく、印鑑も使い難そうであった。よって、特別な事情がない限りは、長すぎる社名を付けない方がよいだろう。
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