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法律三部
執業弁護士
趙一峰

  知っておきたい法律
分割払い紛争の訴訟時効について
文/趙一峰

訴訟の時効とは、権利者が一定の期間内に、裁判所へ対してその民事権利の主張をしなかったために、主張する権利を失うという法律制度を指す。売上代金の紛争においても、「一定の期間(通常は二年)」を過ぎると、売り手が裁判所に起訴しても、勝訴どころか代金を回収することさえも出来ないだろう。

時効の起算日を改定
このように、訴訟時効の時期は当事者にとって極めて重要なので、最高人民法院(裁判所)は2008年9月に「民事事件の審理に適用する訴訟時効制度の若干の問題に関する規定」(以下は「訴訟時効の司法解釈」と略称)を発布した。過去の規定と比べると、新規定は代金回収において売り手側に有利な解釈を行った。特に分割払いの売買契約に対し、当事者が同一の債務を分割して履行することを約束している場合、訴訟時効の時期は最終の履行期間が満了した日より起算すると明確に規定された。それは以前の、各分割履行期間が満了した日から各々起算するとの規定からの変更事項である。

分割払い契約の形態と時効
分割払いの売買契約とは、一つの売買契約下において商品の代金を何回かに分けて支払うことを指す。このような契約には、同一商品の取引と同一性質の商品の取引といった二つの形態がある。

大型設備の売買契約は同一商品の代金を分割して支払う契約の一例である。こういった契約では設計、据付、調整、メンテナンスなど幾つかの段階を経る必要があるので、通常は各段階が完了する度に定めた代金を支払う。代金の全額が契約締結時に明確に定められているため、各段階での代金はすべて同一商品の代金に該当する。以前の規定では、各段階での代金の訴訟時効が各々の支払い日から起算されるため、売り手を保護するという観点からは明らかに不利であった。しかし「訴訟時効の司法解釈」に基づくと、代金の最終支払い分が満期した日から訴訟時効を起算することができるので、売り手は訴訟時効までに長い時間を与えられ、自分の権利を主張することが出来るようになる。

同一性質の商品の取引における分割払い契約に関しては、一つの売買契約の元で連続的に商品を発注し、注文書ごとに代金を支払う場合、「訴訟時効の司法解釈」がどのように適用されるかは明確に定められていない。このような商品代金は同一の契約下で発生するが、契約締結時に実際の商品代金が未確定で、一般的な条項しか取り決めていない。そのため各注文書と出荷実態に応じて、商品代金の総額と支払い手段を最終的に確定することになる。そして、各注文を分割払いにしたり、個別契約で履行したりも出来る場合には、「訴訟時効の司法解釈」の中の「同一の債務における分割払い」における訴訟時効の規定が適用されない。よって、最終支払分の支払期限より二年と訴訟時効を起算するのではなく、従来の規定に従い、各注文書における支払い期限に応じて訴訟時効を決定することになる。

買い手への警戒心を
買い手の中には、このような同一性質の商品の取引での分割払い契約において、その訴訟時効を各注文ごとに計算するという特徴を利用して、後で満期となる代金を繰り上げて支払い、その前に満期となった代金が未払いのまま、訴訟時効の期限がすでに切れたと主張して売り手に対抗する者がいる。そのため、売り手は契約締結時に警戒心を持って、全ての商品代金の最終決済時期を確定したほうがよい。または、延払い金額をまとめて決済するように買い手に合意させ、代金の未払い分を一口に決済して分割の形で返済するという方法を取る。そうすると「訴訟時効の司法解釈」が適用されるようになる。したがって、連続的に注文している場合、その内の幾つかの注文が二年の訴訟時効を過ぎており、なお且つ契約上で最終決済時期も定めていない場合には、いち早く、未払い代金をまとめて支払うよう買い手から合意を得るようにアドバイスしたい。

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