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新映画紹介
孤高のヒーロー、ウルヴァリンの過去が明かされる
『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』
文/米瑞克 写真提供/龍祥 訳/駒田英

本作『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』は1.5億米ドル(約143億円)の巨費を掛けて作成された。主演と制作を兼ねたヒュー・ジャックマンのプレッシャーはさぞかし大きかっただろうと思いきや、舞台劇でもまれてきた彼は、むしろこのプレッシャーを楽しんだという。さらに彼は、制作の過程で、何が重要かをいち早く見極め、陣頭指揮をとり、様々な課題を難なくクリアしていったという。彼はこのように語った。「舞台劇ではすべてをこなさないといけないんだ。たとえばブロードウエイでは、どういう役を演じるかだけでなく、舞台の設計、衣装のデザイン、時には脚本にまで参加しなければいけない。全てを理解しなければならないという当時の経験は、すごく貴重だったね」

苦労して作り上げた作品だったが、インターネット上に映像が流出するというトラブルに見舞われた。ジャックマンは憤りを隠せず「この流出版は、まさに塗装前のフェラーリみたいなもんだ」と吐き捨てる。監督のギャヴィン・フッドも「劇場で立体音響効果と組み合わさって、初めて映画はすばらしいものになるんだ。ともかく流出したものは未修正の部分も多く、単なる未完成品にすぎない」と怒りを押し殺しながら語った。そして二人は、「完成版」を劇場の大スクリーンで鑑賞してこそ、映画だと口をそろえた。事実、本作は流出の影響を全く受けず、大ヒットとなった。


鍛え抜かれた肉体のぶつかり合い

「最もセクシーな男」と評されるヒュー・ジャックマンだが、本作でもその鍛え抜かれた肉体を披露している。ストイックな彼は、撮影前は毎日4時に起床し、特製ドリンクを飲んでから筋肉トレーニングに励んでいたという。また、一糸まとわぬ姿で森のなかを逃げ回るシーンについて触れ、非常に印象深かったと語った。ただ、それは恥ずかしかったからではなく、非常にきつかったからだという。ジャックマンは「スタントマンもいないし、それにその日はすごく寒くてね、歯をくいしばって耐えたけど、もう二度とやりたくないね。」と語った。


また、ジャックマンは格闘シーンでも体中にあざをつくりながら熱演した。セイバートゥースを演じ、プライベートでもジャックマンの親友でもあるリーヴ・シュライバーは、ジャックマンと死闘を演じた。シュライバーによると、ジャックマンは格闘シーンの撮影中、幾度も「もっと強く殴れ」と要求したという。シュライバー自身も15キロ以上ビルドアップしたといい、「僕たちが互いに鍛えあげて撮影に臨んだことで、いい効果が出たと思う。こういう、いい意味での競争意識がアクションをより見応えのあるものにしたはずだ」と語った。



ハリウッドスターの『X-MEN』との縁

2000年『X-MEN』第一作の撮影の際、ヒュー・ジャックマンは土壇場で出演が決まったといういきさつがある。ジャックマンは当時を振り返り「最初は、両手の爪があんなに伸びる奴がいるもんか、って思ったよ。このキャラクターには長い歴史があるという事もこんなにやりがいがあることも全然想像できなかったね」

『X-MEN』シリーズも4作目となり、今はヒュー・ジャックマンもハリウッドを代表する大スターの一人となった。彼は「ここまで『X-MEN』シリーズの影響が大きいとはね。本当にファンには感謝しているよ」と話す。本作は前3作とは異なり、ウルヴァリンが主人公のスピンオフ作品である。また、他のミュータントはそれぞれ、リーヴ・シュレイバーがセイバートゥース、ライアン・レイノルズがデッドプール、韓国系アメリカ人のダニエル・ヘニーが、エージェントゼロを演じる。

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