| 米国のガイトナー財務長官が訪中を終えてまもない6月2日夜、中国投資有限公司は、米モルガン・スタンレー普通株の保有数を増やすことを決めたと発表した。12億ドルの普通株を購入し、モルガン・スタンレーに対する持ち株比率を9.86%に回復させる。
「この決定は、ガイトナー長官の穏やかな対中政策に対するお礼だ」という専門家もいるが、「モルガン・スタンレーの株価が低い時期に持ち株比率を高め、再編の成果の分け前にあずかろうとするものだ」という見方が一般的だ。
中国投資公司の今回の決定は、22億ドルの普通株を増資するというモルガン・スタンレーの発表を受けて行われた。モルガン・スタンレーの普通株増資は、不良資産救済プログラムで米政府から注入された資金を6月中に返済するためと見られる。
中国投資公司はこれまでもモルガン・スタンレーに投資してきた。中国投資公司は07年5月、米ブラックストーン・グループに30億ドルを投資し、同年12月にはモルガン・スタンレーに56億ドルを投資した。だがこの2社の株価は金融危機で大きく下げ、中国投資公司の含み損は60億ドルに達した。海外投資の不調を受けて、中国投資公司は国内への投資にターゲットを移し、工商銀行・建設銀行・中国銀行を中心に投資を行っている。
昨年10月、三菱UFJフィナンシャルグループによるモルガン・スタンレーへの出資に伴い、中国投資公司の持ち株比率は7.68%に希薄化された。今回の増資によって、中国投資公司の持ち株比率は9.68%に回復する。関係者によると、モルガン・スタンレー株の保有コストはこれで大きく低下し、利益を上げる余地も大きく高まる。
世界一流の投資銀行とされるモルガン・スタンレーは現在、大規模な再編に直面している。専門家によると、モルガン・スタンレーの再編が成功すれば、モルガン・スタンレーへの投資によって中国投資公司は利益を受けることになる。北京大学中国金融業研究センターの呂随啓・副主任は、今回の増資はモルガン・スタンレーを助けただけでなく、米国政府も助けることとなった。モルガン・スタンレーに代わって中国投資公司が資金を米政府に返済する形となったが、経済状況がすでに好転している現在、モルガン・スタンレーの再編が失敗する確率はとても低い。
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