昴月刊  
当期目次に戻る  
 
社長の話   財務-会計-法律の窓口   経済日報連載財務・法務コラム   每月ニュース フラッシュ   よい暮らし   総合生活情報
   
 


任世明 
パートナー、
公認会計士
財務四部主管  


最新財務規定
企業分割に係る税制新規定について
文/任世明

財 政部と国家税務総局が共同で2009年4月30日に59号「企業の再編業務に係る所得税処理若干問題に関する通知」(以下、59号文書)を公布した。この59号文書が従来の規定と最も異なる点は、企業分割と再編業務における繰越欠損金の補填、資産価格計上及び所得税の優遇処理は、実際の状況によって一般税務処理と特別税務処理のどちらかを適用しなくてはならないとしたことである。

1. 一般税務処理と特別税務処理の適用
(1) 一般税務処理と特別税務処理の 定義
一般税務処理とは、被分割企業の資産の公正価値に基づいて資産譲渡損益を認識するという税務処理を指す。一方、特別税務処理とは、被分割企業の既存の課税ベースを引継ぐことを指す。ということはある取引に対して、一般税務処理を採用する場合は納税事項発生の可能性が明らかであるのに対し、特別税務処理を採用する場合は納税事項が存在しないのである。

(2)適用方法
59号文書では企業分割において、被分割企業の株主が分割発生時に取得する「持分支払」金額が当該取引支払総額の85%以上である場合に、特別税務処理を適用できると規定している。ここでの「持分支払」は「非持分支払」の対義語である。「非持分支払」とは分割企業が現金、銀行預金、売掛金、棚卸資産、固定資産、分割企業やその親企業の持分・株式以外の有価証券、又はその他の資産及び債務負担等の形式で取引対価を支払うことを指す。59号文書の主旨は企業の株式取引による再編を促すことである。したがって企業が資本額を分割するだけで株主に変更がない場合は、特別税務処理を適用しなければならない。

2. 繰越欠損金の引継ぎ
また59号文書では企業分割に適用される特別税務処理の規定に関する解析を行っている。被分割企業の法定補填期間を超えていない繰越欠損金は、分割資産の全資産に占める比率に従い分配し、分割により事業を譲渡される企業が引き続き補填することができる。それに対し、もし企業の分割に一般税務処理を用いる場合、企業分割において相互に欠損を引き継ぐことが認められていない。

3. 所得税優遇に係る処理
企業を分割する際には、企業所得税に関する税務が特に重要である。59号文書では、どちらの税務処理が適用される場合でも、分割後に存続する企業の性質及び適用される税制優遇条件に変更がなければ、当該企業の分割前に享受していた税制優遇を優遇残余期限において、引き続き享受できると規定されている。その優遇金額は企業分割の前年度の課税所得額(欠損の場合は0)に分割後の存続企業の資産が分割前の企業の全資産に占める比率を掛けて算出する金額である。これに対し従来の規定では、分割前に享受した税制優遇が期限満了していない場合は分割後の存続企業が期限満了まで享受できることのみが規定されていた。

4.資産計上に係る処理
企業分割にどちらの税務処理が適用される場合でも、「非持分支払」の部分は取引当期において相応する資産の譲渡所得損益を認識し、課税ベースの調整をしなければならない。それに対し従来の分割規定は、分割後の各企業の資産、負債及び株主権益は、分割前の企業帳簿価格に基づいて計上し、資産譲渡所得損益の認識はしないと規定されていた。
上述している主な新規定以外にも、59号文書は被分割企業が存続しない場合、被分割企業及びその株主は清算による所得税処理を行わなければならないと規定している。これに対し従来の規定では、いかなる方式を通じて企業の分割を行っても、清算する必要がないと規定されていた。 ( 訳/朱鶯/財務一部 )

財務-会計-法律の窓口
中国新株発行体制の
変更に関する最新情報
企業分割に係る
税制新規定について
  文/法律三部主管 丁徳応 パートナー、弁護士     文/財務四部主管 任世明 パートナー、公認会計士
商標と商号の保護効果に
関するポイント解析

 

研究開発費の追加控除を
利用した節税策

  文/法律三部 王程功 中国登録弁護     文/財務三部 朱以巧 公認会計士
     

ハイテク企業の
所得税優遇政策のポイント解析

        文/財務一部 耿悄然 公認会計士



 電子報  I  人才招募  I  聯絡我們