新 企業所得税法では企業が新技術、新製品、新工程を開発するために発生した研究開発費に対し、実際発生額の50%の追加控除という税制優遇政策が享受できると規定されている。ただし、「企業研究開発費の税引前控除管理弁法(試行)」に基づくと、企業は発生した研究開発費の全額を追加控除できないため、研究開発費の追加控除を申請する前に、まず以下のいくつかのポイントに注意しなければならない。
1. 関連規定に合致した研究開発行為
企業が行う研究開発プロジェクトは「国家が重点的に支援するハイテク業界」及び国家発展改革委員会などの部門が公布した「当面優先的に発展させるハイテク産業化重点業界指針(2007年度)」の範囲に属していなければならず、これらの範囲以外の研究開発は規定に合致しないとみなされる。したがって、企業が研究開発費の中で控除可能な項目を集計する際に、まずその範囲内の研究開発であるかを確認しなくてはならない。
2. 研究開発費の正確な集計
研究開発費が当年度に発生し、且つ下記の8項目の費用範囲に当てはまる場合、企業は追加控除を申請することができる。
(1) 新製品の設計費用、新工程の研究費及び研究開発活動に直接関係する技術関連資料の購入費、資料翻訳費。
(2) 研究開発活動において直接消費した材料費、燃料費及び動力費。
(3) 研究開発活動に直接従事する従業員の賃金、賞与、手当及び補助金。
(4) 研究開発活動に使用される機械、設備の減価償却費あるいはリース料。
(5) 研究開発活動に使用されるソフトウェア、特許権、非特許技術などの無形資産の減価償却費。
(6) 中間実験及び製品の試作に用いられる金型、技術工程の上で必要な設備の開発費及び製造費。
(7) 探査開発技術の現場実験費。
(8) 研究開発結果の論証、評価審査、検収に係る費用。
規定範囲外の研究開発費、例えば研究開発活動に対してサービスを提供する管理人員の人件費、家屋の減価償却費や賃借料、研究開発人員の旅費交通費または交際費、機械設備の修繕費などは追加控除してはならない。ただし実務中では、税務機関によって上述の政策執行の厳格さが多少異なっている。
また、外部の組織に開発を委託する研究開発費については、企業は受託側の研究開発費支出明細を提供しなければならない。そしてこの支出明細も上述の8項目の費用範囲に属していなくてはならない。なお、規定範囲外(例えば受託側の研究開発プロジェクトに係る利益、税金など)のものは、追加控除を申請することができない。
3. 所得税の確定申告時の留意点
年度末に所得税の確定申告を行う際に、各地の税務機関から一般資料の準備を要求されるほか、地域により要求されるその他の提供資料の内容が異なることがある。例えば上海の場合では、研究開発プロジェクトを登録する前に、企業が主管税務機関に研究開発プロジェクトの提案資料を提出しなければならない。江蘇省では、プロジェクトを登録する際に更に「企業研究開発費立項登録表」及び「企業研究開発プロジェクトの状況説明書」などの提供を要求している。
また、企業が特に注意しなくてはならないのは、四半期での企業所得税の予納申告を行う際には研究開発費を実際の発生額しか控除できず、年度末の所得税の確定申告を行う際にのみ規定に基づき追加控除することができるという点である。また、企業が当年度欠損の場合でも研究開発費の追加控除を申請した方がよい。というのは、追加控除の部分は企業当年度の欠損額に計上され、以後年度の利益で補填することができるため、同時に節税にもなるからである。ただし、欠損額の繰り越し可能期間は最長5年であることにも同時に留意しなくてはならない。 ( 訳/朱鶯 )
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