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  立ち退き補償金に関する節税ポイント
文/フレンドリーグループ 代表取締役 劉芳榮

立ち退き補償金に関する税務問題は、当然だが企業が中国で立ち退きを命じられる時に、注目されるポイントである。一般的に、工場の移転命令とは、ある日突然起こるのではなく、数年前から兆しが現れていることが多い。自社の工場が、今後立ち退きを命じられるだろうと予測した場合には、積極的に新しい場所を探すだけでなく、できるだけ早めに、立ち退き補償金に関する税務プランを立てなくてはならない。

政府は株主を補償金の支給対象とするのではなく、企業を対象としている。つまり、立ち退き対象の「土地使用権証」と「不動産所有権証」の所有者が補償金の支給対象とされているのである。立退き補償金は、最終的にその企業の口座に振り込まれるが、その際に補償金がどの勘定科目に計上されるべきか、また税務上ではどの様に処理すればよいのかという疑問が生じる。

実は、立退き補償金に関する税務処理はとても簡単である。補償金が最終的に何に使用されるかによって決められるからだ。もしその立退き補償金を新しい工場の建築や新設備の購入、生産や経営関連の資産の置き換え投資に使用する場合は免税になると定められている。

言い換えると、政府は企業が補償金を今後の生産や経営関連の投資に投入することを支持しているが、営業外収入や清算後の資本剰余金として計上することは支持していないのである。もし補償金を生産や経営に係らない活動に用いる場合は、規定に基づき25%の企業所得税を納付しなくてはならない。

実務中では、立退き補償金に関する税務問題を処理する際に、新しい法律を利用して合法的に節税をすることができる。具体的な方法としては、まず、新しい場所を探し会社を設立する。そして、新会社の名義を利用して元の工場(立ち退きが要求されている会社)で支社を設立する。同時に、元の工場の土地を新会社に売却し、その他の機械設備や在庫などを元の工場に設置される支店に売却する。このように企画するのには、以下の2つの目的がある。
① 政府からの補償金を新会社の口座に入金してもらうことが可能になるからである。それに対し、もし補償金が支払われるのが元の会社で、投資を行うのが新会社であれば、法律主体が異なるため、補償金が免税となるのは極めて困難である。

② 立ち退きは企業が清算を行うための良い理由になりえる。企業がこのチャンスを利用し、財務問題や過去、残されていたその他の問題を解決することができるからだ。なお、業務上では元の工場にある支社の名義で“発票”(中国税務局の認定する領収書)を発行できる。生産設備や従業員に変化が生じないため、立ち退きのスケジュールが明確にされていない企業にとっては、これは前進、撤退を問わず好都合な企画になるだろう。たとえ土地や建物を新会社の名義に変更する際に不動産取得税などの税金を支払わなければならないとしても、立ち退き補償金の企業所得税と総合的に比較すれば、やはり節税できるに違いない。

また、立ち退き補償金に関して、さらに2つの留意しなければならないポイントがある。
① 企業は免税となる立ち退き補償金を帳簿上に計上する際、立ち退き命令が正式に発表された後に発生した費用でなければ免税と認められないことに注意しなくてはならない。実務中に、政府の発表を待たずに立ち退き費用を支出し、計上し始めてしまったという企業があったが、正確な計上方法としては、正式な発表より前に発生した工場建設や設備購入費用があれば、まず「前払い費用」に計上し、立ち退き命令の発表後に発票を入手して正式に会計処理を行わなくてはならない。

② 立ち退き補償金は「特別未払い金」に計上されるべきである。その内で、従業員の再配置費用、固定資産の処分損失、機械設備の移転・据付費用などは直接「特別未払い金」と相殺され、残高がある場合は、資本剰余金に計上し、企業所得税を納付する。そして、立ち退き補償金を正確に処理するために、立ち退き補償金の使用明細書を作成しなければならない。
( 訳/法律一部 蒲暁萍 )

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